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壽屋の情報

壽屋の初値予想とビジネス評価

壽屋株のIPO戦略

同社の主幹事証券会社と上位にランクする証券会社の公平抽選比率はいずれも10%と、公募株抽選は難関が予想されます。

壽屋の総合評価

壽屋
①初値の期待度

B

②当選しやすさ

D

③セカンダリー投資に適しているか

B

④総合評価(利益を出しやすいか)

B

評価の理由

  • 初値の上昇率は公募価格比で+35%~+50%が期待されますので、平均を少し上回る上昇が期待されます。
  • 上位の証券の公平抽選比率はいずれも10%と抽選は難関です。
  • 上場後の押目を狙えば中長期ホールドで+10%~+20%は難しい数字ではありません。
  • 総合的に堅実な銘柄と言えます。

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壽屋株のビジネス展望

壽屋
コード 7809
業種 その他製品
上場市場 ジャスダック・100株単位
上場予定日 9月26日(火)
主幹事証券 大和証券㈱
監査法人 新日本有限責任監査法人

同社ビジネスのコンセプトはホビーに関わるグッズであるフィギュア・プラモデル・雑貨などの企画・製造・販売・サービスですが、顧客の要望に柔軟に対応できる製販一体型の事業展開を基本としていることが特徴です。
例えば、人気アニメやゲーム・映画のキャラクターではコンテンツ保有者から版権を取得し、製品の企画立案・製品開発・デザイン業務・製造管理・販売までを一貫して行います。
また、自社の造形技術者が本社内で原型製作・製品形態のデザインを決めるため利益率の高い自社コンテンツ製品の開発・製造も可能で、オリジナルではプラモデルシリーズ「フレームアームズ・ガール」など人気です。
更に、内外の卸売り業者から事前に購入意向を確認し採算性を判断して生産に移行できることと、製造は主に中国の製造会社へ委託しており採算性は悪くありません。
一方でコンテンツの使用許諾・販売権利は無条件で取得できるものではありませんが、同社の再現力・表現力・クオリティー・豊富な実績には定評があり、多くの版権保有者から高い評価を得て安定的な版権確保を実現しています。
また、北米・欧州・アジアの販売代理店・卸売業者も含めて固定ファンを多く確保し、景気動向の影響を受けにくい業態と言えます。特に、近年、日本のサブカルチャー文化やアニメやフィギュアは「クールジャパン」として世界中から注目されています。

同社の強みとしては、自社で企画・開発・製造・販売まで一気通貫で行っていることで、顧客ニーズへの対応力が高いことが上げられます。また、フィギュアやプラモデルの立体表現を生かしたデザイン性とクオリティーは他の追随を許しません。更に、以前から海外市場へ積極展開し自社コンテンツの企画販売を行っています。一方で、今後の課題は異業種とのコラボと海外への販路拡大で成長を確保することです。

壽屋の株価予想

同社は創業64年の老舗の企業でベンチャー企業が多いIPO市場では異彩を放っていますが、成長性は少ないものの基本的に黒字経営を継続させており堅実な印象があります。
また、業種的に「フィギアの製造販売」等のニッチなマーケットという印象は強く、IPOでの人気化は難しそうです。想定価格1,980円で計算した吸収価格は約13.7億円・想定時価総額は53.4億円と、ジャスダック銘柄の中では中規模銘柄と言えます。また、足元で急速に軟化している中小型株相場の動向も注視しておきたいところです。
同社の公募価格2,000円を今2018年6月期予想EPS136.4円で除しますと、予想PERは14.7倍となり高い水準とは言えません。
類似企業との比較は以下の通りです。(9/22現在)
バンナムHD(7832)           予想PER 20.0倍
タカラトミー(7867) 予想PER24.4倍
ブロッコリー(2706) 予想PER41.6倍

業績

同社の前2017年6月期は減収減益ですが、今2018年6月期の売上は前期比4.5%増の83.6億円・経常利益は前期比26.5%増の5億5,000万円 を計画するなど増収増益予想です。特に、オリジナルの「フレー ムアームズ・ガール」が好調に推移しているほか、「ガールズ&パンツァー 劇場版」などの関連フィギュアの販売が伸びています。

需給

想定価格1,980円で計算した吸収価格は約13.7億円・想定時価総額は53.4億円とジャスダック銘柄の中では中規模銘柄です。只、ベンチャーキャピタルの保有株もなく株式需給に問題はありません。

成長性

同社のビジネスに急激な成長は期待できませんが、足元のエンターテイメント業界においてはヘッドマウントディスプレイ機器の普及が進み映像による仮想現実の没入体験ができるバーチャルリアリティ技術により新たな市場が創出されています。従って、将来の同社ビジネスにプラス効果が期待されます。

リスク

同社のビジネスは取扱品目が細分化されており大きな成長が期待できない反面、大きなビジネスリスクも認められません。

従って、初値予想は公募価格2,000円比で+700円~1,000円(+35%~+50%)の2,700円~3,000円(予想PER20倍~22倍)前後が期待されます。

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壽屋株の基本情報

会社概要

本社所在地 東京都立川市緑町4番地5
創業 1953年1月7日
代表取締役社長 清水一行
資本金 150百万円
連結売上高 8,368百万円(2018年6月期予想)
事業内容

フィギュア・プラモデル雑貨等を中心としたホビー関連品の企画、製造、販売等

社員数 166人

沿革

  • 1953年1月 玩具店として東京立川市に㈲壽屋設立
  • 1981年7月 店名を「コトブキヤ」の屋号へ変更
  • 1995年12月 アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」キャラクターを立体化
  • 2005年7月 ワーナーブラザーズ社「バットマン」のキャラクターを立体化
  • 2007年9月 マイクロソフト社発売の人気ゲームソフトを立体化
  • 2007年12月 スター・ウォーズオフィシャルサイトが選ぶ“Best of 2007”を受賞
  • 2010年6月 阪神タイガース・広島東洋カープなどスポーツ業界への商品展開を開始
  • 2011年7月  店舗「コトブキヤ秋葉原館」開店
  • 2015年7月  上海CCG EXPO 2015「最人気海外プラモデル賞」受賞

壽屋ビジネスのポイント

  • 顧客の要望に柔軟に対応できる製販一体型の事業展開
  • フィギュアやプラモデルのデザイン性とクオリティーは他の追随を許さない
  • 海外市場への積極的な自社コンテンツの企画販売

アニメ・コミック・ゲームに由来する同社製品は海外で高まる「クールジャパン」需要に伴い、海外向けの出荷量・売上金額ともに年々安定した成長を続けています。特に、ここ数年は従来の北米・欧州における販売に加え、東南アジアを中心とするアジア諸国が経済発展することで取引先及び取引量が増加しています。同社開発コンテンツのラインアップは以下の通りです。

フィギュア

映画やアニメ・コミック・ゲーム等のキャラクター等をフィギュア化しています。細部まで造り込まれたディテールや、塗装による色彩表現・質感表現等のクオリティーを量産品においても維持していることが特徴です。

プラモデル

映画やアニメ・コミック・ゲーム等からメカニカルキャラクター等を組立式のキットとして立体で再現しています。

雑貨

コミックやゲーム・映画・歴史等のキャラクターやアイテムをデザイン化して、生活雑貨等にアレンジしています。

海外展開

同社製品は国内をはじめ北米・欧州・アジアのディストリビューター(販売代理店・卸売業者)を通じ販売していますが、前期の売上構成(単独実績)は国内卸売販売計41.26%・海外卸売販売計31.88%・小売販売26.74%とバランスが取れています。

壽屋株の業績推移とポイント

業績数字推移(連結ベース)


2016/6 前2017/6 今2018/6(予想)
売上高(百万円) 8,109(+25.7%) 8,008(-1.2%) 8,368(+4.5%)
経常利益(百万円) 630(+43.9%) 435(-30.9%) 550(+26.5%)
当期純利益(百万円) 398(+46.2%) 251(-36.9%) 358(+42.5%)
純資産額 (百万円) 1,679 1,882 N/A
1株あたりの純資産額(円 700.7 785.6 N/A
1株あたりの純利益(円) 166.2 104.8 136.4
1株あたりの配当(円)N/A 20 17 N/A
自己資本比率(%)N/A 22.8 25.3 N/A
自己資本利益率(%)N/A 26.5 14.1 N/A

※17年7月に株式分割(1株→3株)を実施

業績数字のポイント

同社の業績数字のポイントは黒字経営が確保され配当も前期17円と実施されていますが、前2017年6月決算に於いては減収減益となりました。只、今2018年6月期は再び増収増益トレンドに復帰しています。

壽屋株のIPO情報の要点

IPO(新規上場)スケジュール

仮条件決定日 9/6 (水)
ブックビルディング期間 9/8 (金)~9/14 (木)
公募価格決定日 9/15 (金)
購入申込期間 9/19 (火)~9/22 (金)
上場予定日 9/26 (火)

IPO公募・売出し株式情報

公募株式数 600,000株(公募300,000株 / 売出300,000株)
オーバーアロットメント分 90,000株
発行済株数 2,697,000株 (上場時、公募株数含む)
OR 25.6%
想定価格 1,980円
仮条件価格 1,980~2,000円 (変動率:0.0% ~+1.0% やや強気 )
公募価格 2,000円
IPOの資金用途 新製品開発原型代・製品を量産するために必要となる金型代

(オーバーアロットメント分とは当初の予想を超える需要があった場合、追加的に投資家に販売することです。また、オファリングレシオは発行済株式数のどの程度を市場に放出するかを示す比率を意味します)

株主構成とロックアップ状況

氏名 株数(株) 割合(%) ロックアップ
清水一行 816,600 31.99 90日
㈱立飛HD 300,000 11.75 90日 or 1.5倍
清水浩代 207,000 8.11 90日
壽屋社員持株会 129,000 5.05 90日
多摩信用金庫 120,000 4.70 90日 or 1.5倍
西武信用金庫 120,000 4.70 90日 or 1.5倍
㈱商工組合中央金庫 60,000 2.35 90日 or 1.5倍
CHUN NAM LAM 60,000 2.35 90日 or 1.5倍
盧瑞倫 60,000 2.35 90日 or 1.5倍
㈱三井住友銀行 60,000 2.35 90日 or 1.5倍

既存株主総計(59) 2,553,000 100 対象 2,553,000株カバー率 100.00%

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